薬剤師国家試験【薬剤】徹底攻略ガイド
第111回薬剤師国家試験の傾向とメディセレ自己採点システムの結果をもとに、今後の試験で高得点を狙うための戦略をまとめました。
薬剤は、図・グラフ・計算問題への対応力が得点に直結する科目です。
過去問ベースの出題も多い一方で、近年は発展問題や応用的な問い方も増えており、正誤確認だけでは対応しにくくなっています。
この記事では、第111回の出題傾向をふまえて、第112回に向けた勉強方針を整理していきます。
この記事を読むための時間:5分
第111回薬剤師国家試験 薬剤の平均点
メディセレ自己採点システム(2026年3月25日時点)による平均点は以下の通りです。
| 必須問題(15問) | 一般:理論問題(15問) | 一般:実践問題(10問) |
| 12.2点 | 7.6点 | 6.2点 |
第111回、どんな問題が出たの?
必須問題
必須問題は例年よりやや易しく、過去問と類似した問題が4問(問41・42・48・55)出題されました。
図・グラフ・構造を用いた問題も4問ありましたが、解答判断に迷う問題はほとんどありませんでした。
ただし、問45は過去問からの発展問題であり、考える力が必要な内容でした。
一般:理論問題
理論問題はやや難しめで、図・グラフを使った問題が6問(問170・178・180・181・183・184)出題されました。
特に問181は問題が3ページにわたる分量で、多くの受験生を苦しめた問題でした。
また、計算問題は5問(問173・174・176・177・181)出題されましたが、難易度そのものはそれほど高くありませんでした。
一般:実践問題
実践問題では、以下のようなテーマに出題が集中していました。
- 問266〜267、270〜271、272〜273:薬物動態学的相互作用
- 問274〜275、280〜281、282〜283:糖尿病患者を背景とした出題
全体的に出題の偏りは見られたものの、近年の薬剤の傾向に沿った良問が多く出題された回でした。
出題の3つの特徴
1. 図・グラフ問題が理論の中心
理論問題15問中6問が図・グラフを使った問題で、グラフから薬物動態パラメータを読み取り、考えて解答する力が必要でした。
視覚情報を正確に処理する練習が欠かせません。
2. 薬物動態学的相互作用と実務とのつながりが強い
実践問題では、薬物動態学的相互作用の出題が集中していました。
さまざまな症例と絡めて出題されるため、頻出テーマは深く・広く対策することが重要です。
3. 過去問の「発展問題」が増加
過去問の知識をそのまま問うだけではなく、切り口を変えたり、一歩踏み込んだ問い方をする問題が増えています。
過去問を理解したうえで、周辺知識や応用問題にも対応できる力が求められます。
合格点を超えるための勉強戦略
① 過去問は「理解」して「周辺知識」まで広げる
まずは過去問の内容を確実に理解することが大切です。
そのうえで、問われ方の切り口が変わっても柔軟に対応できるよう、周辺知識まで整理しておきましょう。
正誤確認だけで終わらせない習慣が重要です。
② 図・グラフ・計算問題は繰り返し演習する
理論問題の半数近くが図・グラフ問題です。
グラフから薬物動態パラメータを読み取る練習を繰り返し行いましょう。
また、計算問題は難易度が低いものから優先して、確実に得点できるレベルまで仕上げておくことが重要です。
③ 薬物動態学的相互作用を体系的に整理する
実践問題で毎年狙われる薬物動態学的相互作用は、機序から丁寧に理解する必要があります。
特に、
- CYP阻害
- CYP誘導
- トランスポーター
は、頻出テーマとして機序と具体的な薬物の組み合わせまで押さえておきましょう。
④ 模擬試験を積極的に受験し、徹底的に復習する
近年は、過去問だけでは対応が難しい傾向が続いています。
そのため、予備校の模擬試験などを積極的に受験し、初見問題への対応力を鍛えることが重要です。
模擬試験後の復習を徹底することで、応用力と知識の定着の両方を高めることができます。
注意したいポイント
過去問だけでは対応が難しくなっているのが、近年の薬剤の特徴です。
過去問で問われた内容をそのまま理解するだけでは不十分で、
過去問の理解を土台にしつつ、模擬試験の活用と復習で応用力を鍛えることが重要です。
いつ・何を勉強する?
薬剤は、計算・グラフ・図の読み取りなど、演習を通じてはじめて力がつく科目です。
理解したらすぐ問題を解くサイクルを意識して学習を進めましょう。
〜8月末
- 薬物動態の基礎(吸収・分布・代謝・排泄)を参考書で整理する
- 製剤学の基本を整理する
- 理解したらすぐ過去問を解き、知識の使い方を身につける
9月〜
- 過去問演習を本格化する(直近5年分以上)
- 図・グラフ問題と計算問題を繰り返し解く
- 確実に得点できるレベルまで仕上げる
- 薬物動態学的相互作用の機序を体系的に整理し始める
10月〜12月
- 模擬試験を積極的に受験する
- 初見問題への対応力を鍛える
- 模擬試験後の復習を徹底する
- 過去問の周辺知識の深掘りも並行して進める
直前期
- 頻出テーマや計算公式の最終確認
- 受験した模擬試験を見直す
- 過去問プラスアルファのレベルも再確認しておく
今日からできる3つのアクション
- 過去問の図・グラフ問題を1題解き、グラフから何のパラメータが読み取れるかを説明してみる
- 薬物動態学的相互作用(CYP阻害・誘導・トランスポーター)を機序ごとにノートにまとめてみる
- 模擬試験の日程を調べ、勉強計画に組み込んでみる
まとめ
薬剤は、理解 × 演習 × 復習のサイクルで着実に力がつく科目です。
過去問を土台にしながら応用力を積み上げ、第112回薬剤師国家試験の得点源にしていきましょう。

